前回、畑の準備を終えたCゾーンで種まきした、ほうれん草の模様をお話しました。
今回は少し休憩して、マルチングなどで重宝する稲わらについてお話します。
敷き藁
畑をビニールなどで覆い、雨や雑草、害虫などの対策や温度管理等を行うことをマルチングといいます。
▼ 2023年7月 トマトの植え付け時
様々なマルチング用シートがありますが、昔からの稲わらも優れた素材です。
▼ 2023年6月 新潟の実家帰省時
(母は、黒いマルチシートと稲わらを併用していました)
藁は新潟の農家で生まれ育った自分にとって、ごく身近なものでした。
このわらはマルチングで使用される場合、敷き藁と呼ばれます。
(抜粋)土の乾燥を防いでくれるため、水やりの回数が少なくてすみ、そのため水の与えすぎで土が固まるという心配がありません。さらに雑草の繁殖を抑えてくれるという効果があり、除草の手間が省けます。加えて、土の表面が外気にさらされないため、地温を安定させてもくれます。夏は涼しく、冬は暖かい状態を保つことができるのです。出典:鈴木早苗著 やさしい野菜のつくり方 株式会社新星出版社 2007年3月25日発行 267ページ
▼ 2023年11月 アサツキに敷きわらを施す。
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稲わらの調達
上記の(ご参考)販売例にあるように、今、わらを入手しようとすると中々いいお値段です。
しかもあまり売られていない・・入手困難な素材です。
昔は手作業の稲刈り鎌を使った稲刈りでした。それが機械化され、今や大きなコンバインで刈り取ります。
刈り取った稲わらは短く裁断され、そのまま田んぼにすき込みされるようです。
よって、昔ながらの稲わら自体が発生しづらい状況となっています。
だい鉄
マルチング素材としての稲わらを用意することは可能ですが、
わざわざそのために機械化された作業を一部でも変えることは非効率なのでしょう・・
わざわざそのために機械化された作業を一部でも変えることは非効率なのでしょう・・
夏野菜の収穫を終え、秋冬の畑づくりの最中、稲刈りの季節に何とか入手したいと考えました。
幸い、10月に地元の農家さんより譲っていただくことが出来ました。
稲わらは既に干されて小分けして、30キロ米袋に袋詰めされていました。
それを自分でも干すべく、”駐車場の畑” の前で作業してみました。
だい鉄
ネットで調べた、”わらぼっち” と呼ばれた干し方・・
新潟でもこうだったのか?呼び方はどうだったか?よく覚えていませんが(^^;
新潟でもこうだったのか?呼び方はどうだったか?よく覚えていませんが(^^;
組みあがった藁に満足し、しばし傍らでコーヒーを飲みながら悦に入ります(^^)
しかし、いつまでも ”わらぼっち” を置いておくと近所から変人と思われてはいけない(^^;
(湘南の住宅街の只中、 ”わらぼっち” はそれほどインパクトが強い感じでした)
稲わらのために用意したラックを組み立てて格納。
保管は風通しのいい日陰で、雨除けのシートも掛けて。丁度いい棚でした。
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子供頃の記憶~はさ木
子供の頃は機械化されていない手作業の収穫作業。
手で刈った稲は ”はさ木”(はざ木とも)に干します。
ひょろっとした、上の方にだけ枝葉が付いた木々が田んぼの脇に並んで生えていました。
そのはさ木のことを実家あたりでは、”タモギの木” とも言っていました。
だい鉄
余談ですが、その ”タモギの木” の枝には白くて少し堅い綿のようなものが巻き付いていました。
”タモギあぶら” と呼ばれ、木に登り、集めれば売れる~小遣い稼ぎをしたような記憶があります。
”タモギあぶら” と呼ばれ、木に登り、集めれば売れる~小遣い稼ぎをしたような記憶があります。
https://www.masupage.com/mukashi/tamogitokazenobon.html#tamogi 注1)
以下、抜粋です。
土地の人によると、子供のころ、この樹から、日本人形の顔のつやだし用に高く売れた「たまぎろう(たもぎろう?)」が採れたとも。
白い泡状のものをつくる虫がつくという。
それに、この樹を処分する時には、紙をつくる良質な原木として製紙会社に買い取られたとのことだ。
確かにそんな時代があったのです・・
もとい、 その木に竹竿を渡し、そこに稲をかけていく訳です。
その作業を ”はさ掛け” と呼んでいました。
小学生位の記憶です・・
はさ掛けのタモギの木に、束ねた稲を上に向かって何度も何度も繰り返し投げる。
木に跨り、笑いながらそれを受け取る亡き父の姿・・
【参考サイト】
注1)腹の出た年輪の物語~たもぎと風の盆 ・越後平野の「田面樹」? 2024年1月2日
注1)腹の出た年輪の物語~たもぎと風の盆 ・越後平野の「田面樹」? 2024年1月2日