▲新潟の実家・収穫後の田には毎年、白鳥が飛来し、落穂などをついばんでいます。
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かえりしな:帰る途中
(例)学校のかえりしなにぜんひろた:学校から帰る途中でお金を拾った
がおる:辛くて嫌になった様子
(対)雪道腰までつこてけってきてがおったて:
雪で埋まった道を腰まで浸かって帰ってきて辛くて嫌になったよ
かか:お母さん 女房
(対)とと:お父さん 旦那
かがっぽい:まぶしい
(例)日があたってなまらかがっぽい:日があたって大変まぶしい
かくし:ポケット
(例)かくしにぜんが入ってる:ポケットにお金が入っている
かしがる:傾く
(例)うちがかしがる:家が傾く
かざはれ:風邪薬
かざはれ(風晴れ?)荒れた天気が晴れに変わること?? 風邪を治す薬のことを称したのだと思います。
がじける:寒くて震えて動けない様
(対)あんまさぁめてがじけるて:随分寒くて震えて動けないよ
がす:ごみ
(例)がす置き場:ごみを置く所
かたる:子守りをする
がっと:物凄い 強い
(例)がっとおもっしぇ:物凄く面白い がっとに押してみた:強く押してみろ
がつぼ:川の中にある木の根か?それに似たような塊
かなぐりつける:ゲンコツでなぐりつける
大変腹がたって、金槌(かなづち)で殴りつける程というニュアンスか?と思います。
かねこり:つらら
(例)しみてかねこりが下がった:気温が大変下がって凍ってつららが出来た
がめる:盗む 万引きする
かもす:かき混ぜる
(例)風呂入る前によおお湯かもせ:風呂入る前によくお湯をかき混ぜろ
からくち:(ご飯を一緒に食べないで)おかずだけ食べること
(例)からくちでくんな:おかずだけ食べるな
米作りをしていた農家では米や畑で採れる野菜以外、店で買う肉や野菜、その他の副菜は言わば贅沢品。例えば筋子(別掲:「すずこ」と呼ばれていました)を”からくち”で食べていると「からくちでくんな」と叱られました。今や、実家で甥っ子が丹精する美味しいコシヒカリこそ贅沢品ですが(^^)
からすがえり:(足が)つること
(例)からすがえりしていてかった:(足が)つって痛かった
からすめ:目を閉じたふりをして薄目を開ける様
(例)からすめしったがな:薄目を開けて見ているよ
かわおび:ベルト
がん:物 所有物
(例)それ俺のがんだぜ:それは俺の物だよ
かんべ:ごめん(謝罪の意)
(例)かんべしてくんなせや:許して下さい 忘れてしもてかんべ:忘れてしまってごめん
きく:お尻の穴
(例)きくが痒い:お尻の穴が痒い
お尻の穴(そのシワの部分が)は見た感じ、キクの花に似ているため、そう表現されたと思われます。(^^;
きだちがねぇ:せわしい 忙しい
きっつぇ:気が強い
(例)なのかかなまらきっつぇんな:お前の奥さんとても気が強いな
きなせや:来て下さい
(例)祭りらっけきなせや:祭りだから(遊びに)来て下さい
隣接する五泉市(ごせんし)には”きなせや祭り”という祭りがあったと思います。(当時、五泉市在住の仲間より)
きびしょ:急須
きまみせ:(女の子が)大人びた動作をすること、ませた素振りをすること
ぎむ:必要以上に丁寧に何かする様
(例)そんげぎんでねぇてもいいてば:そんなに丁寧にしていなくてもいいよ
きめる:いじける(意固地になる 自分の殻に閉じ籠る様)
(例)怒られてきめったがな:怒られていじけているよ
きんか:耳が遠い人
(例)あのしょきんかなんて:あの人は耳が遠い(聞こえない)よ
くいやげる:食べ終わる
(例)へぇくいやげたんか?:もう食べ終わったのか?
(人を)くた:(人を車で)はねた ひいた
くったたる:突き刺さる
(例)釘をくったててみた:釘を突き刺してみろ
くびまき(首巻き):襟巻
くらすける:(ひっぱたいて)怒りつける
(例)言うこと聞かねとくらすけっろ:
言うこと聞かなければ、ひっぱたくぞ(かなり怒気を含んだ状態)
くらっせや:下さい
(例)教えてくらっせや:教えて下さい
(類)くんなせや
くらすま:暗がり 暗い場所
(例)くらすまで本読んでっと目わぁりなっろ:暗い所で本を読んでいると目が悪くなるよ
ぐるわ:周り 周囲
くろび:くるみ
(例)くろびの木:くるみの木
ぐわた:はらわた
くんなせや:下さい
(例)こおてくんなせや:買って下さい
(類)くらっせや
けえろばた(かいろばた):(家の前の)道の端
子供の頃、母がよく「けえろばたに出る」とか、言っていた記憶があります。これは推測ですが、「けえろ」とは「かいろ」→「街道」のことで、「ばた」は「端」。つまり、街道端か?家のうら(別掲・ええのぐら)の道(農道ですが)については言っておらず、家の表側の道に出る場合に言っていたように思います。街道とは程遠い、集落の真ん中を通る、両脇に家が並ぶ道でしたが。
けずもち:固くなった餅を小さく削って焼いた菓子
「削り餅」を「けずもち」と言ったのか?おかき、あられ、せんべいの出発点。素朴で質素な子供の頃のおやつでした。
けつあぶり:冬などに寒い外で、或いは外から帰り、火やストーブなどの暖にお尻を向けて温まること
幼少時、春先に燻炭(くんたん)作りの手伝いをしました。・・というか、母に教わりながら、せんば(シャベルのようなもの)でもみ殻をかもし(かき混ぜ)脇で遊んでいたという方が正確ですが(^^); 燻炭とは米作りで出来た籾がらをいぶして炭化させたもので、畑の土壌改良に効果があり、いぶすには専用の燻炭器を使い、籾が程よく炭になるよう火が出るまで燃やさなうよう、せんばで混ぜ返すのです。そうした作業が一段落したか?終わった頃、まだ冷たい風に中で「けつあぶり」したような記憶があります。いや?幼少時は風呂も薪で沸しており、薪をくべながら「けつあぶり」していたのかも知れません。さらに新潟の冬は雪やみぞれにまみれ寒く冷たいので、仕事で外から帰った父母が「けつあぶり」していた・・そんな記憶かも知れません。
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げっぽ:ビリ
(例)運動会で走ってげっぽらった:運動会で走ってビリだった
けっぽる:蹴る
(例)ボールけっぽってみた:ボールを蹴ってみろ
けなりがる:羨ましがる
(例)なのことけなりがってるってば:お前のこと羨ましがっているよ
けぶ:煙
(例)タバコのけぶががっとら:タバコの煙が(充満して)凄いよ
げる:蛙(かえる)
(類)げぇるまちょ=げる
こうこ:たくあん
こうもり:こうもり傘
(例)雨が降るすけこうもりたげていけ:雨が降るから傘を持っていけ
子供(小学生)の頃、傘のことを普通に「こうもり」と呼んでいました。当時、家にはまだ番傘や唐傘など、いわゆる和傘があり、こうもり傘は洋傘として区別されていたようです。流石に学校へは番傘をさしては行きませんでしたが。
ごうらねこ:どら猫
こくる:こする
(例)風呂入って垢こくりしよ:風呂に入って垢すりをしよう
こぐ:(土中から野菜などを)抜く
(例)畑行ってでぇこんこいでくっさ:畑に行って大根を抜いてくるよ
こしょう:作る こしらえる
(例)俺がこしょたんさ:俺が作ったんだよ
ごた:粘りがある泥 硬い泥
(類)べと:ごたより水っぽい泥
こちょばす:くすぐる
こったくる:塗りたくる 塗りつける
今は亡き父は夕食時、「まんまに味噌こったくって食うのがいっちうっめ」(ご飯に味噌を付けて食べるのが一番旨い)と言っていたことがありました。
こったも:随分 よっぽど 沢山
(例)こっちがこったもいい:こちらの方がよっぽどいい
ごっつぉ:ご馳走
(例)いっぺことごっつぉなった:沢山ご馳走になった
こぶら:こむら ふくらはぎ
~こまに:(~の)内に
(例)雨が降らねこまに畑行ってでぇこんこいでこぉ:雨が降らない内に畑に行って、大根を抜いて来よう
こみともねぇ:憎い 憎たらしい
こもず:藁がくしゃくしゃになって丸まったもの
(例)(雪道を歩く時)長靴にこもず入れるとあったけ:長靴にこもずを敷いて履くと暖かい
こーろば:洗い場
実家には天然ガスを掘る井戸があり、朝夕、エンジンを回し、ガスタンクにガスを貯め、炊事や暖をとる燃料として今の都市ガスやプロパンガス同様に使っていました。ガスを採掘すると同時に地下水も汲み上げ、専用の井戸がタンクの脇にあり、夏は冷たい、冬は暖かい地下水が湧き出ていました。夏にはスイカやトマトを冷やすことが出来、重宝しました。もちろん水道もありましたが、母がその井戸端へ何かを洗いに行く際、「こーろばに行ってくる」と言っていた記憶が微かにあります。
だい鉄
「こーろば」とはどこから来た言葉か?思案しますが、他の新潟弁解説のページでは「川の洗い場」という意味との記載があります。恐らくですが、「顔洗い場(かおあらいば)」→「こーあらいば」→「こーろば」となったのでは?と思うのです。次回、帰省の折に母に尋ねてみたいです。
こんじょよし:人がいいこと (さらに進んで)阿呆
(例)あのしょはこんじょよしらてば:あの人は人がいいよ
こんげ:こんなに
(例)こんげいっぺかんねわね:こんなにいっぱい食べられないよ
▲実家・昔の稲刈りの様子 水量が豊富で川に囲まれ、船で稲を運んでいました
こどもの頃、舟遊びに興じた想い出があります。